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結局、撮る人が見られている

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写真を撮る側に回って、半年以上が経過しました。

2つのコミュニティに入り、自分のペースを保ちながら、ゆるゆると写真を学んでおります。

どんな分野でも同じですが、学んでいくと、いろいろと思うことが出てきます。

今日はそのうちの一つ、「実は、写真が見られているんじゃなくて、撮っている人が見られている」という話です。

 

写真は、撮影者が意図しない読み取り方をされることが、しばしばあります。

これは、あらゆる表現媒体にあることで、芸術、音楽、文芸、映像分野でも起こります。

作り手が想像しなかった世間の反応があったり、感想が来たり。

特に詩なんて、それこそ読んだ人の数だけ解釈が存在します。

 

私が入っている2つの写真コミュニティでは、学習者の作品の講評や添削が行われ、過去の講評も動画で視聴できます。

2つのコミュニティを合わせると、少なくとも4名以上の講師の講評を聴いていますが、それぞれの講師の経歴も得意分野も違いますし、もちろん写真の好みも違います。

写真に正解はない、言い方を変えると、正解がたくさんあるので、講師の評価が絶対ではないことを理解した上で、私は講評を聴いています。

 

しかしあるとき、共通項があるのに気がついたんです。

それは、どの講師も技術面だけではなく、撮影時の気持ちや状態、撮影者の人間性についてまで、言及されることです。

 

どういうことかというと、例えば「○○さんはここで躊躇して、もう一歩踏み込めなかったでしょう」とか、「○○さんの、ご家族を△△と思っている気持ちが伝わってきますね」とか、「こういう写真が撮れるということは、○○さんと××さんの関係が△△であるからですよね」とか。

 

つまり、写真は撮影者の気持ち、立場、状況、被写体との関係、果ては撮影者の人間性まで、読み取れてしまうということなんです。

よく考えれば当然のことなんですね。

 

写真はカメラという機械から出てきますが、「何を、どう撮るか」は撮影者の目で選んでいるからです。

機械は二次元に映像を収めるところのみに介在し、それ以外は、撮影者がコントロールできる範疇なのです。

ですから、被写体を吟味し、観察し、イメージ通りに二次元に収めるにはどうしたらいいのか、よく考えて撮った写真なのか、単にシャッターを押しただけの写真なのか、一発でわかってしまうのです。

 

写真の中にすべての結果が入っていますから、プロが見れば、あるいは素人が見ても、写真に込めた撮影者の意図や気持ち、どう被写体と向き合ったのかが伝わるんですね。

 

昨今は、カメラメーカーの技術向上により、素人でも一定のクオリティの写真が撮れるようになりました。

カメラの性能がすごいので、ピントも合わせてくれるし、強力な手ブレ補正も利くので、乱暴な言い方をすると、子供でも綺麗な写真が撮れてしまいます。

 

でも、綺麗な写真と人の心を動かす写真は、全く別のものです。

 

私が写真を学び始めてから、意識してTwitterやInstagramなどの写真をみていると、異様なくらい、似たような写真が氾濫しているのに驚いているのです。

色調も、彩度も、明度も、構図も、誰かのコピーが流行っているのかとさえ思うくらいです。

 

それは、カメラが自動で「これが良い写真だよ」と出してくるので、それで良いと思っているからではないでしょうか。

また、「写真で何を表現したいのか」を考えずに、「いいね」が多い写真の真似や、流行の写真の真似をしているので、同じような写真が氾濫するのでしょう。

 

基礎技術を学ばないので、カメラ任せにするしかないというのが、実情なのだと思います。

カメラをコントロールする力、被写体を吟味する力や観察力、三次元の被写体を二次元に変換するイメージ力。

写真を撮るために根幹となる部分のスキルを磨かなくては、ただカメラに任せるしかなくなってしまいます。

 

私が思うのは、写真は表現の手段の一つであり、「これを伝えたい」「これを表現したい」という、撮影者の気持ちの発露があって成立するものだということです。

通常プロのカメラマンは、クライアントが「こういう写真が欲しい」という要望に応えるべく、スキルを駆使して撮る立場です。

自分の希望を優先するわけにはいかないでしょう。

しかし、そうではないアマチュアカメラマンは、写真で何をしたいのか、自分で考える必要があると感じています。

 

標準画角で練習中。

腑に落ちるまで、たぶん1年くらいかかるんじゃないでしょうか。

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この記事を書いた人

2019年1月に初めてレンズ交換式カメラを購入し、写真を始めました。
コンデジでシャッターを押すしか知らなかった素人が、ゼロから写真を学ぶ日々を記録するブログです。

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